福間　一弘 「九州交響楽団」は今年70周年を迎えるとの事だが、小生と九響との関係を振り返ってみたい。小生が最初にこの楽団を聞いたのは大学一年の春休みの時だったが、当時名前はまだ九響ではなかったような気がする。演奏会も「電気ホール」で行われた。以来九響は小生の生きていく上で離れられない伴侶となった。数年前も小生がNHKテレビに取材されて全国に放送された。会社勤めの間、長崎や東京勤務があり、その間は演奏会には行けなかったが、福岡で生まれ福岡で育ち、福岡で過ごす一生を支えてくれたのは「九州交響楽団の音楽」だ。八十八歳というもう先がないような年になっても、生きている限り、行ける限り、九響には聴きに行きたい。「九響万才」！

南区40代 子供の頃に郷里で数回聴いた九響を聴いていたいと思い、福岡に来ました。慣れない仕事や都会での暮らしに気持ちが押し潰されそうな時、九響の鮮やかで力強い演奏に何度も救われました…。常に成長し続け挑戦を止めない九響は、もはや頼りになる仲間、共に歩みたい仲間です。

らっこ 大人になってから初めて習ったバイオリン。最初についた先生が元九響の方でした。何人もの方からお試しレッスンを受けて選んだ先生は、基礎をみっちり叩き込みながらも同時に音楽の楽しさを教えてくださいました。
いつも「さすが九響出身は違うな～」と先生の模範演奏の美しさにほれぼれしていました。目標であり憧れでもあったその音。それらを育み、こんな小さな私にも継承させてくださった九州交響楽団という存在に感謝しています。

みくまる 2019年ぶりに九響合唱団の賛助に参加させていただき、マーラーの2番を歌わせていただきました。コロナ禍で、2019年の第九を最後に賛助出演する機会がなく、とても寂しい2年半を過ごしていたので、この本番をとても心待ちにしていました。
自分が大好きなマーラーの作品を新しくなったアクロスで歌うことができたこと、そして九響による素晴らしい演奏、麗しいソリスト2人の歌声に、感極まってリハーサルからずっとマスクに隠れて泣いていました。我慢してきた2年半の辛さが一瞬で吹き飛ばされた演奏会でした。大学の先生や友人、多くの楽友が演奏会に足を運んでくれたこと、そして「感動した！」と言ってもらえたことも、とても嬉しかったです。そして、自分自身ももっといい音楽をできるようになりたい、と強く思うことができた時間でした。人生でもきっと忘れることのない本番だと思います。

まー 「千人の交響曲」
かつて会場で行われたアンケートに「マーラーの8番、3番が演奏できるオーケストラに育っていただきたい」と書いた。その願いを楽団は聞いてくださった。マーラーの合唱付交響曲である8番、3番、2番を順に取り上げ、大成功されたことは小泉和裕音楽監督時代における最大の収穫ではないかと振り返る。いずれも録音され、全国の音楽ファンに九響を大きく印象付けた。ゲネプロから聴いた『千人の交響曲』は圧倒的だったが、この演奏会は特に思い入れ深い。あの時、86歳だった母を同伴したが、それが母にとっては最後のコンサート体験となり、以後は介護を要する生活になったからである。人生の岐路となった演奏をCDで聴き直すと、母が「しっかり生きていきなさい」と諭しているかのような錯覚に陥り、自分がその音色にすがっている事実に気づく。九響は私にとってかけがえのない存在となった。今後も限りない声援を送っていきたい。

プリティママン 私が一番印象に残っているのは、2018年9月22日第370回定期演奏会・マーラー交響曲 第8番 変ホ長調『千人の交響曲』。ヴィオラ奏者山下典道氏の退団の日です。私と九響さんにご縁を作ってくれたのは“やまちゃん”。退団の日にふさわしい、壮大なスケールの演奏でした。指揮者の小泉さんと抱き合って泣いている姿はやまちゃんの33年間が垣間見えたように思います。
振り返れば、私の定期演奏会鑑賞デビューの日は2007年7月20日。クラシックがよくわからない私が定期演奏会にいつも通うようになり、地元でもコンサートを企画し、毎年九響の方々に出演いただき「ウインターコンサート」を開催。ウインターコンサートは14年続き、ミニコンサートなど含め主催に関わったコンサートは40回以上。今ではライフワークになっています。約20年続くコンサート活動。「プリティママン」が「ババン」になってもまだまだ、走り続けます。

ひょっとこ 山崎育三郎さんのビルボードクラシックスライブツアーの指揮をしていたお一人である田中祐子先生の、情熱的で歌い手に寄り添う指揮に惹かれてファンになり、九響さんのコンサートがあるのを知りました。金子三勇士さんのピアノ、そしてなんといってもベルリオーズの幻想交響曲が聴ける公演を見つけ、後先考えずチケットを取り、熊本まで飛びました。
ドキドキの熊本行きでしたが、一人旅の不安を吹き飛ばす素晴らしい演奏で、高校生の頃に吹奏楽部で打楽器をやっていた私は特に打楽器の皆さんの熱い演奏に感動しておりました。
なかなか九州にはすぐには飛べませんが、近くに来られた時にはぜひ伺いたいと思っています。こちらへのお越しをお待ちしていますね！

ちか 私の記憶に一番深く残っている九州交響楽団の演奏会は、2019年のニューイヤーコンサート北九州公演です。私にとって生まれて初めてのニューイヤーコンサートでした。
指揮は現田茂夫マエストロ。ワルツやポルカがとても楽しくて、オーケストラや合唱団の鮮やかなドレスにも心躍りました。その年の秋にお亡くなりになった、ソプラノ歌手の佐藤しのぶさんがカルメンの『ハバネラ』や、蝶々夫人の『ある晴れた日に』などのアリアを熱演。ホールの後ろの席にいた私のところまで美しい歌が届いてきたのに驚きました。お花が当たって大喜びで帰ったのを今でも覚えています。
その年の4月から天神でクラシックと後援会の会員になり、翌年は名曲を追加、その次は定期会員も追加しました。コロナ禍で生の音楽が聴けなくなった時は本当に悲しかったですが、少しずつ元に戻ってきて嬉しい限りです。これからも九響を応援していきます。

サンサーンスが前世 父がかつてクラシック音楽好き、母が小学校教諭で、音楽教材としてクラシック音楽のレコードをもっていて、ステレオで聴いたのがクラシック音楽へのきっかけでした。
初めて九響を聴いたのは、中学生の時に福岡市西区市民センターで開催された無料のコンサートで、ウェーバーの歌劇「魔弾の射手」序曲を聴いて、のめりこむことになりました。
黒岩英臣氏の指揮で、ブルックナーの交響曲第4番をサンパレスで聴き、金管の音がデカかったのを覚えています。退任コンサートにも出かけました。小泉和裕氏が常任指揮者時代にバランスが良くなったのと、末永文化センターが出来たのと、当時の新聞記事に「素晴らしい練習場だ」との小澤征爾氏からのコメントも思い出しました。また、「間違っても良いからもっと大きな音を出して」との檄を飛ばした熱血漢との記事に書かれてあったことも。
最近サンパレスで集中的にコンサートを行い、小泉音楽監督とのコンビの公演を聴いていると若い頃の九響を聴いたときの感覚が懐かしく思い出されます。

コウ 私は九響さんのコンサートを聴くまではクラシックは元より音楽に全く興味はありませんでした。偶々石橋文化ホールでのミュージアムコンサートのチケットが手に入り暇つぶしに行った演奏会が九響ヴァイオリン奏者(佐藤仁美さん)とその他2名の三人でのコンサートでした。
コンサート終了時に佐藤さんが仰った「是非九響の会員に」と言う言葉が何故か頭に残り事務所へ電話し会員申込。早4年目になり、その間「目からウロコ講座」も受講させて頂き、恥ずかしながらも少しだけ音楽の楽しさが分かりました。
音楽は世界共通言語であり平和を祈る言葉でもあると思います。これからも心強い響きの音楽を楽しみにしております。また裏方のスタッフ方々に感謝しています。

カズ 38年前、彼女と何回目かのデートで12月の第九演奏会に行きました。彼女はクラシック等聴いたことありませんでしたが、おめかしして来てくれました。当時、流行っていた松田聖子の『ハートをRock』という曲の歌詞に、「あなたに誘われた コンサート それもクラシック」というのがあり、彼女は友人からその歌詞を歌われてからかわれたそうです。
その彼女と結婚し、一人息子を授かり、小学2年になったとき親子三人で第九演奏会にいき、第3楽章で息子が寝てしまった事を憶えてます。その息子も今はパパ。息子も自分の子が十歳くらいになったら第九演奏会に連れて行くそうです。

えいご 生のプロオーケストラを初めて聴いたのは中学2年生のとき。秋山和慶さんが振る九響の『アルプス交響曲』でした。
当時の私は吹奏楽部に入っていたものの、オーケストラ曲を全然知らなくて、プログラムノートで一生懸命追いかけても今聴いている場面が分からず……“遭難”してしまいました。しかしながら、14年前の演奏会は印象に深く刻まれています。音楽家たちが奏でる大迫力のサウンドと豊かな表現力、小洒落た雰囲気の福岡シンフォニーホールで紳士淑女たちが集い音楽に耳を傾ける様子。大人の世界への扉を開けてしまった、と感じたのでした。背伸びをしたい年頃にとんでもないものに出会ってしまいました。
年月が経ち九響の楽団員はかなり入れ替わりました。私も出会いや別れ、就職で福岡を離れて各地で音楽を聴き、いろんなことを経験しました。でも、九響のチューニングを聴くと私の心も原点に戻れる心地がします。九響70周年、ありがとう！

あおねこ 所属する学内フィルで、3年ぶりに定期演奏会をすることになり、楽しそう、とメインプログラムに選んだのはドヴォルザーク作曲交響曲第9番『新世界より』。決まって直ぐに、オーケストラ初心者の後輩たちを誘い、三大交響曲の夕べに行くことに。前半の『運命』『未完成』に圧倒されながらも後半の『新世界より』は皆で神経を尖らせて聴きました。終演後、後輩たちは「あれを私たちも演奏するんですよね……」と不安そうにしつつも、「でも楽しみになってきました！」と自分たちの本番に向けて心を躍らせていました。後輩たちはオーケストラの楽しさを、私も誰かと演奏会の良さを分かち合う楽しさを経験することが出来た、素晴らしい演奏会でした。

Seiko 私が九響の定期会員になって、10年が経ちました。それ以前は自分の好きな曲やソリストが出演する時にだけ行っていましたが、定期会員になって、今まで知らなかった多くの名曲や名演奏に出会う事が出来ました。そして九響が大好きになり、好きな作曲家や曲もたくさん増えていきました。コロナの為に、2020年に数ヶ月演奏会が開けなかった時は寂しかったですが、その直後に鈴木優人さん指揮で、アクロスで演奏会が開かれた時は本当に嬉しくて生演奏が聴けることに改めて感謝でした。それから2022年10月のマーラー『復活』の演奏会には2日連続で通いましたが、涙と共に心から感動致しました。小泉監督と九響の皆様との強い信頼関係を感じました。これからも九響の演奏会を楽しみにしています。

mimi 昨年9月末まで岡山住だった私。縁もゆかりもない福岡を選び移住してきました。
福岡を選んだ1番大きなきっかけとなったのは昨年の九響岡山公演！なんと楽しそうに全身で音楽を奏でるオケなのでしょう。一曲目から私は九響の虜です。最後の曲『ボレロ』を聴き終えた私は夢心地で。このオケで交響曲を聴いたら、と妄想してはニヤニヤ帰宅したのでした。
その後、突如移住の話となり、何の因果か九州行きが確定。岡山でのサラリーマン生活に疲れていたため、熊本か佐賀の自然豊かな地域に行こう、と相方は盛り上がっていましたが「九響聴きに福岡通うの大変だなぁ…」との私の小さな呟きから、あれよあれよと福岡に決定。九響からの奇跡的な導きにより私は今ここにいます。
写真は『復活』を聴く前、シャンデリアがあまりにも美しくて撮った一枚。これからの福岡生活に期待一杯、私の心も負けず煌いています。

hiyomama 子どもが高校生になり、それまでの運動部の体育館通いがなくなって一息ついた時、ふと中学時代に下校時間の追い出し曲で聴いていたドヴォルザークの『新世界より』が聴きたくてネットで調べました。九州交響楽団の演奏会があることを知り、それまで高いイメージだったオーケストラチケットが意外にもリーズナブルな事に驚き、母を誘ってみました。
4年前の天神でクラシック、秋山さん指揮の鉄道音楽。とても親しみやすく、様々な打楽器を使っていて面白かったです。
『新世界より』は第四楽章しか聴いてなかったけれど、第二楽章の『遠き山に日は落ちて』のメロディが聴きなじんだ曲であることにも改めて気づきました。コーラングレの音色が心に響きました。
演奏後Twitterで偶然首席オーボエ奏者の佐藤太一さんの楽しい投稿を見て、雲の上の芸術家であるオーケストラ団員さんたちの面白い一面を知り、一気に九響の虜になりました（笑）今では生活になくてはならない存在です。